2016年2月7日日曜日

IPアドレス管理サーバーの構築 【1】 考察

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IPアドレスを管理する上での諸問題

諸事情により社内ネットワークの管理者になってしまった。
社内ネットワークのIPアドレス管理については、うちの会社の場合も例に漏れずExcelにて管理されており??
とても管理できているとは言えない状況。 (ようするに管理できていない)

問題点①

新たなサーバーや端末の設置に伴い、新規IPアドレスの払い出しが必要になることはよくあるこで、その時にExcelをメンテしIPアドレスの払い出しを行うが、逆に不要となったサーバーや端末の廃棄はするものの、同時に不要となったIPアドレスの返却(Excelメンテ)が行われていないのが現状である。
Excel管理では実際にどのIPが使われていて、どのIPが使われていないのか?わからなくなってしまっている。

問題点②

IPアドレスを必要となった時に必要な人がExcelをメンテして勝手にIPアドレスを消費してしまっているのが現状で、誰が?何時?何のために?IPアドレスを確保したのか?全くわからない。
気の利いた人であれば備考として何らかの情報を残している場合もあるが、殆どの場合はなんの情報も残っていない。

IPアドレス管理ツール

グーグル検索にて「 IPアドレス 管理 ツールlaunch 」といったキーワードにて検索をかけてみると、IPアドレスの管理を行うためのツールが幾つかヒットする。 どうやらこれらのツールは IP Address Manager (IPAM)launch というらしい。

  • Windows Server 2012標準のIPAM機能
  • SolarWinds IPAM (ソーラーウィンズ社)
  • Pandora FMS
  • phpIPAM

Windows Server 2012標準でIPAM機能があるみたいだが、いまいちよくわからないのと今までMicrosoft標準機能で良い思いをしたことがないので却下。
SolarWinds IPAMは高機能みたいだけど有料のツールである為、気軽に試すことが出来ない。
Pandora FMSはIPアドレスの管理というよりは、サーバーやネットワーク機器の管理を行うツールのようである。

phpIPAM

phpIPAMとは?

phpIPAMlaunch はオープンソースのIPアドレス管理ツールである。
ツールといっても実際にはapache+phpで動作するWEBのシステムである。
動作させるにはLinuxサーバーにapache2 + php5及びMySQLをインストールする必要がある。
詳細については 公式サイトlaunch があるのでそちらを参照頂きたいが、大きくは以下のことが可能である。

  • IPv4及びv6アドレスの管理
  • pingによる死活監視
  • 新たにネットワークに接続された機器を発見する機能
  • 情報を編集した際のチェンジログを保存
  • インポート・エクスポート機能(csv or xls)

個人的には新たにネットワークに接続された機器を発見する機能はありがたい。
ネットワーク管理者に無断で接続されたサーバーや端末を発見することが出来る。
また、pingによる死活監視も可能なので、現時点で使われていないIPアドレスも把握することが出来る。

ところで、phpIPAMの情報は非常に少ない。
googleにて「phpipam」を検索しても殆どが英語のサイトで、日本語にて紹介しているサイトは数えるほどしかない。
実際にphpIPAMサーバーを立ち上げるまでには結構な苦労があったので、他の方の手助けになれば?と思い当記事を書き残すことにした。

今回はお試しということでVMware Playerの仮想マシン上に Debian GNU/Linuxlaunch (Debian 8.3 Jessie)をインストールしphpIPAMを導入することにする。

phpIPAMサンプル画面